トンイ(ハングル: 、英字表記:Dong Yi、漢字表記: )は、2010年3
月22日から2010年10月12日まで韓国MBCにて、全60話で放送された李氏
朝鮮を舞台にしたテレビドラマ。
日本での放送はKNTVから開始し、衛星劇場と経て、2011年(平成23年)4
月10日から2012年(平成24年)6月17日(予定)までNHK BS-プレミアムで
毎週日曜21時00分に(日本語)吹き替え版で放送中である。
概要
『宮廷女官チャングムの誓い』や『イ・サン』を手がけたイ・ビョンフンが監督を務める。前作「イ・サン」以前
の李氏朝鮮の時代を舞台に、監察府の女官であるトンイを主人公に繰り広げられる王宮内の権力闘争
や人間模様を描いた作品である。
あらすじ
1680年3月初旬の深夜、ある湖畔で司憲府大司憲・チャン・イクホンが殺害される。その事件の容疑者と
して、無実の罪を着せられたチェ・ヒョウォンは、真犯人を探る中でワナにはまって捕縛、処刑された。そ
んな父親の無実を晴らすべく、娘・トンイは、監察府の女官となることを決意する。
出演
主要登場人物
この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています。
・()はNHK吹替え版の声優。 -オープニング登場-
同伊(トンイ)/:ハン・ヒョジュ(声:加藤忍) / 幼少期:キム・ユジュン(声:矢島晶子)
本作の主人公。掌楽院(チャンアグォン)奴婢、監察府(カムチャルブ)女官、承恩尚宮(スンウンサ
ングン:正五品相当)、粛宗の側室。
粛宗に見初められて、承恩尚宮から淑媛(スグォン:従四品相当)、淑儀(スギ:従二位相当)、淑嬪
(スッピン:正一品相当)となる。淑嬪崔氏(スッピンチェシ)。
賎民の出身で貧しい幼少期を送るが、明るく努力家で正義感が強く、知性と行動力に溢れる。幼少
時、国賊の汚名を着せられた父親と兄を死別する過去を持つ。後に、父親の冤罪を晴らした。賎民
の出身を隠す為、偽の名字「チョン」を名乗っている。音変(ウムビョン)騒動の際に出会って以来、
王である粛宗とは身分を超えた信頼関係と愛情で結ばれている。
一人目の王子・永寿(ヨンス)を授かるが、ほどなくしてはしかにかかり急逝してしまう。禧嬪らの策
に嵌り、側室の名と位のみを残して宮中から追放されるが、二人目の王子・ (クム、のちの英祖)
を産み、育て、守っていたが、ある夜に、ヒビンの母・尹氏により、私家が放火事件に遭い、追放さ
れた日から、ずっと粛宗が自分たちのことを見守っていたことも知る。そして、何があっても、クムを
守ると誓い、宮中に戻る。
粛宗(スクチョン):チ・ジニ(声:井上倫宏)
李氏朝鮮第19代国王。女官のオクチョンを寵愛し、懐妊を機に承恩尚宮から正式な側室とする。王
であることを隠している時にトンイと知り合う。以後彼女に信頼を寄せている。王の責任として、亡
母の明聖大妃への毒殺を企てたとされる仁顕王妃を廃位にし宮殿から追放した。しかし、大妃を殺
した疑惑はオクチョン側にも向けられており、秘かに真相を突き止めようとしていた最中の苦渋の
決断だったために後悔すると同時に、前王妃への思いも残っていた。
仁顕王妃の復位後、トンイを正式な側室に迎え寵愛するが、トンイの出自や剣契(コムゲ)との関係
が露見し、断腸の思いでトンイを宮中から追放したが、その後もずっと見守っていた。そして後に、
追放していた時に、トンイが産んだ王子と共に、宮中に戻す。
張禧嬪(チャン・ヒビン):イ・ソヨン (林真理花)
本名:張玉貞(チャン・オクチョン)。粛宗の側室。王の寵愛と信頼を受けて、承恩尚宮から世子を生
んで禧嬪となる。朝鮮三大悪女の一人。 南人派。賤民の出身だが、才色兼備。当初は不正を嫌う
性格だったが、野心のために自ら悪事に手を染めていく。仁顕王妃に冤罪を着せて宮中から追い
出し、王妃の座を奪ったが、陰謀が発覚し、仁顕王妃復位前に、王命により、廃位され、処分は世
子の母であることに免じて、側室の称号・禧嬪の位(正一品相当)への降格だけに留まった。
トンイに対しては最初は才能を認め監察府の女官に昇格させるが、後に粛宗への恋慕からトンイを
恋敵かつ自分の立場を脅かす危険な存在として強い憎悪を抱く。
車天壽:(チャ・チョンス)ペ・スビン(佐久田脩)
捕盗庁(ポドチョン)の職員で、剣契(コムゲ)のリーダー格。トンジュの親友でトンイの幼馴染。ヒョ
ウォンが亡くなる前、代わりに剣契のリーダーとなって、組織を立て直す様、彼から命じられてい
た。トンイの家族のような存在で、彼女を守ると誓う。そのためならどのような危険も顧みないため、
少々猪突猛進な所もある。なお、右捕盗庁の武官から内禁衛軍官、内禁衛従事官となるが離任。
トンイの宮中からの追放に先立ち、絶海の孤島に流刑となる。トンイが宮中に復帰するに伴い、赦
免され、義禁府都事(ウィグムブ トサ 従六品相当)に任官。
徐龍基(ソ・ヨンギ):チョン・ジニョン (東地宏樹)
捕盗庁従事官(ポドチョン チョンサグァン 従六品相当)、司憲府持平(サホンブ チピョン 正五品
相当)、内禁衛将(ネグミ チャン 正三品堂上から従二品相当)を歴任。ヒョウォンとは親友だった
が、彼が剣契のリーダーと判明して失望する一方、幼い頃のトンイが発した父は無実だという言葉
が気になっている。宮廷で出会ったトンイの捜査能力を信頼しているが彼女がヒョウォンの娘であ
ることに最初は気付いていなかったがあることから気付く。今では励まし、支え、そして、守ってい
る。
仁顕(イニョン)王妃:パク・ハソン(小林さやか)
粛宗の正室。西人派。思慮深く、芯が強い性格。オクチョンら南人派の策略によって、粛宗の亡母・
ミョンソン大妃の毒殺を企てた罪を着せられ、粛宗の王命にて王妃の身分を剥奪、宮殿を追放され
た。王妃を廃位されて平民に降格されてからは、宮殿の外で質素な暮らしをしていたが、後にトンイ
らの尽力によって復位する。そして、王妃として、トンイとクムを全力で支え、オクチョンたちから守る
と誓う。
呉潤(オ・ユン):チェ・チョロ(星野貴紀)
呉太錫の甥。南人派。漢城府庶尹(ハンソンブ ソユン 従四品相当)、義禁府経歴(ウィグムブ キ
ョンニェク 従四品相当)を歴任。
張希載(チャン・ヒジェ):キム・ユソク(大塚芳忠)
右捕盗庁(ウポドチョン)の従事官(従六品相当)。オクチョンの兄。南人派。妹を王妃にして、自身
も権力を手に入れるべく、あらゆる陰謀に手を染めるが、いつもトンイに阻止される為、彼女を敵対
視する。裏表の激しい性格で女好き。もみ上げと口ひげを生やしている。その後、右捕盗庁の大将
(テジャン 従二品相当)に昇進するものの、礼賓寺正(イエビンシジョン 正三品堂下)に降格。
呉太錫(オ・テソク):チョン・ドンファン(佐々木勝彦)
漢城府左尹(ハンソンブ チャユン 従四品相当)、吏曹判書(イジョパンソ 正二品相当)、右議政
(ウウィジョン 正一品相当)を歴任。南人派の官僚。南人としてチャン・オクチョンの入宮を後押し。
史実や他のドラマでは、彼の役割を荘烈(チャンニョル)王妃や東平君(トンピョングン)が担う。南
人派の陰謀により、第43回で殺害されてしまう。
呉太豊(オ・テプン):イ・ゲイン(後藤哲夫)
呉太錫の弟。掌楽院副提調(チャンアグォン プジェジョ 正三品堂上(チョンサムプム タンサン)相
当)。
明聖大妃(ミョンソンテビ):パク・チョンス(駒塚由衣)
粛宗の母。西人派を後ろ盾に政治の実権を握る。オクチョンを嫌悪する。
第20話で死去する。
尹氏(ユンシ):チェ・ラン(小宮和枝)
オクチョンとヒジェの母。南人派。オクチョンと世子の地位の安定のため、心配してなにかと独自に
手を回す。
鄭貴禮(チョン・ギイェ):キム・ヘソン(佐藤しのぶ)
監察府(カムチャルブ)の尚宮(サングン)から後に最高尚宮(チェゴサングン)に昇格する。
南貞任(ナム・チョンイム):チョン・ユミ(弓場沙織)
監察府の女官から後に尚宮に昇格する。
劉米来(ユ・ミレ):イム・ソンミン(野沢由香里)
監察府の尚宮。野心家で張禧嬪に取り入り最高尚宮(チェゴサングン)に昇格するが、後に尚宮に
降格された。その際のトンイの寛大な処置に改心する。オープニングでは崔末今(チェ・マルグム)
と表記されている。
金桓(キム・ファン):チョン・インギ(牛山茂)
道士。同伊と張禧嬪を天乙貴人(チョヌルキイン)の運勢の持ち主と予言する。
雪姫(ソリ):キム・ヘジン(八十川真由野)
平壌(ピョンヤン)の妓生(キーセン)。掌楽院(チャンアグォン)に出入りをする。トンイの兄・トンジュ
に思いを寄せていた。トンイとの再会後、ともに都に戻り、何くれとなく協力・援助する。
朝廷
洪泰潤(ホン・テユン):ソン・イルグォン(花輪英司)
呉潤の従兄弟。
趙師錫(チョ・サソク):シン・グク(小島敏彦)
承政院(スンジョンウォン)の都承旨(トスンジ)で、正三品堂上相当の官職。西人派。数少ない実在
の人物の一人。なお、実在の趙師錫は、南人派で、禧嬪の入内を後押しした。この作品ではその
役割をオ・テソクが担うことになる。
鄭仁國(チョン・イングク):ナ・ソンギュン(辻親八)
西人老論派。兵曹判書(ピョンジョパンソ。正二品相当)
沈雲澤(シム・ウンテク):キム・ドンユン(村治学)
西人派。流人であったが、官吏として復帰し、司憲府執義(サホンブ チビ 従三品相当)。モデル
は金春澤(キム・チュンテク)と言う実在の人物で、『謝氏南征記』を記した金萬重(キム・マンチュ
ン)の孫。
張武烈(チャン・ムヨル):チェ・ジョンファン
チャン・イッコンの息子。南人派。漢城府庶尹(ハンソンブ ソユン 従四品相当) 兵曹(ピョンジョ)
の参判(チャムパン)。
韓内官(ハン - ):チョン・ソニル(青山穣)
粛宗付の内官。
張益憲(チャン・イッコン):イ・ジェヨン(永田博丈)
かつての大司憲(テサホン)。トンイに謎の手信号を残して死ぬ。
金柱臣(キム・ジュシン):キム・ジノ
仁元(イノン)王妃の父。
監察府(カムチャルブ)
奉末今:(ポン・マルグム)キム・ソイ(玉川砂記子)
元は監察府の尚宮(サングン)だったが、トンイ付きの尚宮になる(正五品相当)。鄭貴禮と行動を
共にする。
愛鐘(エジョン):カン・ユミ(森夏姫)
元は監察府の女官だったが、トンイ付きの女官になる。大柄で力持ち。クムの面倒をみている。
時非(シビ):オ・ウノ(坂井恭子)
監察府の女官。ぶりっ子。
美支(ミジ):チェ・ウングム
監察府の女官。劉米来の手先。
銀今(ウングム):ハン・ダミン(うえだ星子)
監察府の女官。劉米来の手先。
掌楽院(チャンアグォン)
李宗旭(イ・ジョンウク):イ・ジョンフン
掌楽院の長官である正(チョン 正三品堂下相当)。
朴道植(パク・トシク):チェ・ジェホ
掌楽院典音(チャンアグォン チョンウム 正八品相当)
呉浩陽(オ・ホヤン):ヨ・ホミン(小森創介)
掌楽院の次官である僉正(チョムジョン 従四品相当)
黄周植(ファン・ジュシク):イ・ヒド(佐々木睦)
掌楽院直長(チァンアグォン チクチャン 従七品相当)から主簿(チュブ 従六品相当)、僉正(チョ
ムジョン 従四品相当)に昇進していく。楽師のまとめ役。
方英達(パン・ヨンダル):イ・グァンス(桐本琢也)
掌楽院の楽師。トンイを妹のように可愛がっている。気は小さく、頼りない。
王族
世子(セジャ):ユン・チャン
張禧嬪の息子。王位後継者。のちの20代国王景宗(キョンジョン)。
/延 君(クム/ヨニングン):イ・ソノ 子役:イ・ヒョンソク(中司ゆう花)
淑嬪崔氏の二人目の息子。王子。のちの21代国王英祖(ヨンジョ)。
仁元(イノン)王妃:オ・ヨンソ
仁顕王妃亡き後の粛宗の正室。金柱臣(キム・ジュシン)の娘。
貞聖(チョンソン)王妃:チョン・モレ
英祖の正室。
ウンピョン君(-グン):ナム・ダルム
粛宗の息子。ドラマオリジナルの人物。
永寿(ヨンス)
淑嬪崔氏の一人目の息子。王子。(元子)。
産まれてから、ほどなくして、はしかにかかり、急逝してしまう。
剣契(コムゲ)
崔孝元(チェ・ヒョウォン):チョン・ホジン(樋浦勉)
トンイとドンジュの父。剣契の首長で、検屍官。優れた事件解決能力を持っていたが、朝廷の重臣
殺しの冤罪を着せられて捕まり、罪人として息子・トンジュと共に処刑されたが、後に無罪が証明さ
れた。
崔同周(チェ・ドンジュ):チョン・ソンウン(川本克彦)
トンイの兄。掌楽院の楽師。罪人として父親と共に処刑されたが、後に無罪が証明された。
ケドラ:ヨ・ヒョンス / 子役:チェ・スハン(田中真弓)
トンイの幼馴染。再結成した剣契の首長。
捕盗庁(ポドチョン)
南武官(ナム - ):キム・ヨンソク(木村雅史)
黄副官(ファン - ):パク・キルス(駒谷昌男)
徐政護(ソ・ジョンホ):チェ・イラ(稲葉実)
徐龍基の父。
その他
朴氏(パクシ):イ・スク(磯辺万沙子)
呉太豊の妻。
ト尚宮(サングン):イ・サンミ(安永亜季)
明聖大妃付の尚宮。
チョ尚宮(サングン):アン・ヨジン(松阪隆子)
張禧嬪付の尚宮。
チョングム:ウ・ユンジョン(鈴木美穂)
仁顕王妃付の女官。
チェ・ソテク:クォン・ミン(河合みのる)
チャン・ヒジェの部下。
放送サブタイトル
サブタイトルはNHK BSプレミアム版のものである。オリジナル版、KNTV版、衛星劇場版にはそれぞれ
サブタイトルがない。括弧内はNHK BSプレミアムにての放映日である。
陰謀の始まり(2011年4月10日)1.
裏切り(2011年4月17日)2.
悲劇の別れ(2011年4月24日)3.
父との約束(2011年5月1日)4.
蝶(ちょう)の鍵飾り(2011年5月8日)5.
運命の出会い(2011年5月15日)6.
光と影の再会(2011年5月22日)7.
約束の印(2011年5月29日)8.
迫られる証言(2011年6月5日)9.
解かれた謎(2011年6月12日)10.
思いがけぬ褒美(2011年6月19日)11.
新たな試練(2011年6月26日)12.
期待に応えて(2011年7月3日)13.
密輸商人(2011年7月10日)14.
あの方が王様・i2011年7月17日)15.
嫉妬(しっと)(2011年7月24日)16.
疑惑の煎(せん)じ薬(2011年7月31日)17.
驚きの証言(2011年8月7日)18.
恩人との決別(2011年8月14日)19.
王妃降格(2011年8月21日)20.
闇の資金(2011年8月28日)21.
迫る魔の手(2011年9月4日)22.
届かぬ願い(2011年9月11日)23.
遠く離れて(2011年9月18日)24.
思わぬ味方(2011年9月25日)25.
都を目指して・i2011年10月2日)26.
狙われた新王妃(2011年10月9日)27.
涙の再会(2011年10月16日)28.
見えてきた真実(2011年10月23日)29.
王の決意(2011年10月30日)30.
ためらう心(2011年11月6日)31.
命がけの取り引き(2011年11月13日)32.
疫病の正体(2011年11月20日)33.
消せない過去(2011年11月27日)34.
禁じられた告白(2011年12月4日)35.
逆転の罠(わな)(2011年12月11日)36.
動かぬ証拠(2011年12月18日)37.
ふたつの喜び(2011年12月25日)38.
忌まわしき記憶(2012年1月8日[1])39.
復讐(ふくしゅう)の誓い(2012年1月15日)40.
浮かび上がる黒幕(2012年1月22日)41.
断ち切れぬ友情(2012年1月29日)42.
苦渋の決断(2012年2月5日)43.
耐えがたい苦しみ(2012年2月12日)44.
募る恋しさ(2012年2月26日[2]))45.
父と子(2012年3月4日)46.
王子の意地(2012年3月11日)47.
近づく嵐(2012年3月18日)48.
王妃の願い(2012年3月25日)49.
兄と弟(2012年4月8日[3])50.
宣戦布告(2012年4月15日)51.
無垢(むく)な心(2012年4月22日)52.
スタッフ
監督:イ・ビョンフン
外部リンク
公式ウェブサイト (http://www.imbc.com/broad/tv/drama/dongyi/) - 韓国MBC (朝鮮語)
公式ウェブサイト (http://www9.nhk.or.jp/kaigai/toni/) - NHK (日本語)